痛風の薬が「心筋梗塞」に有効‥!? 

The New England Journal of Medicine(世界4大医学雑誌の一つ)に驚きの論文が記載された。

心筋梗塞後の患者にコルヒチン(0.5mg錠 1日1回)投与すると「再発が軽減」できたという。

コルヒチンとは

痛風発作の痛み止め薬(痛風発作の治癒・予防に投薬するのが一般的)です。

※痛風発作には「0.5mg錠 1日6~8回投与」します。

薬には効果(ベネフィット)だけでなく副作用(リスク)があります。副作用をなるべく抑え、効果を最大限に引き出すことが大切です。そのために、この薬を使用される患者さんの理解と協力が必要です。
 

この薬の作用と効果について

白血球が関節内の尿酸に作用するのを抑え、痛風の発作を症状を抑えます。
また、微小管に作用して炎症性サイトカインの産生を抑え、家族性地中海熱の症状を抑えます。
通常、痛風発作の予防や治療ならびに、家族性地中海熱の治療に用いられますが、病気の原因そのものを治す薬ではありません。

心筋梗塞の元患者にとって「干天の慈雨」みたいな話

引用:GIFMAGAZINE

水の呼吸伍ノ型「干天の慈雨」:鬼が痛みを感じず優しい雨にうたれているような感覚になる技。                    ※本来の意味は「日照り続きのときに降る恵みの雨⇒困っているときに差しのべられる救いの手」です。

コルヒチンの有効性と安全性の研究結果

【研究内容 要約】

◇研究名:COLCOT試験(COLchicine Cardiovascular Outcomes Trial)
◇研究対象:カナダ人(4,745例)
◇エントリー対象:過去30日以内に心筋梗塞を生じ、ガイドラインに基づく医療を受けている患者。

エントリー期間(2015年12月~18年8月)に4,745例をランダムに2,366例がコルヒチン群、2379例がプラセボ群で割付し、2019年6月まで(中央値22.6カ月)追跡。

①コルヒチン群(コルヒチン0.5mg錠1日1回内服)
②プラセボ群(プラセボを1日1回内服)

◇研究手法:RCT(randomized controlled trial:ランダム化比較試験※)

※「情報のかたより」をコントロールするため,対象者と治療者と結果の評価者とデータの解析者(4者)に「情報を伏せる」手法で行われた。

引用:The New England Journal of Medicine(日本国内版)

【結果】コルヒチンが心筋梗塞に関連する事象を23%抑制!

主要評価項目は「複合心血管イベント」

①心血管死
②心停止からの蘇生
③心筋梗塞
④脳卒中
⑤冠動脈再灌流を要する狭心症による緊急入院

①~④の事象)発生までの時間で判定。

まとめ

もし、あなたにが心筋梗塞の元患者なら‥

もし、あなたの家族や親戚や友人に心筋梗塞の元患者がいたら‥

The New England Journal of Medicine(日本国内版)を主治医に見せて相談してはいかがでしょうか‥。