世界初!がん細胞診をAIが自動判定
専門家に匹敵する「デジタルの目」が拓く未来
がん研有明病院や医療AIベンチャー「CYBO(サイボ)」などの研究チームは、3次元画像と人工知能(AI)を活用し、がん検診の要「細胞診」を自動判定する世界初のシステムを開発しました。
1. 100万個の細胞から「異常」を見逃さない技術
従来は、専門家が顕微鏡を覗き、細胞の形から主観的に判断する高度な技術を要するものでしたが、今回開発されたシステムは、これまでの常識を覆します。
- 3次元画像による解析: 専用スキャナーで細胞の3次元画像を作成。 1万〜100万個もの重なり合った細胞の中から、AIが瞬時に異常の有無を判別します。
- 専門家と同等の精度: 有明病院などで行われた1,124例の検証では、すべての施設でベテランの専門家に匹敵する精度を記録しました。
2. 「精度のばらつき」という課題への答え
現在、日本国内で子宮頸がん検診だけでも年間約1,000万件の細胞診が行われていますが、現場では深刻な課題を抱えていました。
- 専門人材の不足: 膨大な検査数に対し、判定を行える専門家が足りていない現状。
- 質の均一化: 人の手による判断ゆえに生じていた精度のばらつきをAIが補完。
3. 「副操縦士」としてのAIが、医療をより身近に
現在は研究用として製品化されていますが、今後は保険適用の検討や、尿、肺など他の部位への展開も期待されています。AIがスピーディーかつ正確に「下調べ」を終えることで、医師はより複雑な症例の分析や、患者さん一人ひとりと向き合う時間に注力できるようになるでしょう 。
技術の先に「安心」がある
AIによる効率化は、単なるスピードアップではなく、誰もがどこにいても質の高い検査を受けられる「安心」へと繋がります。
がん治療の入り口から出口まで、より温もりのある、納得感に満ちた医療が実現しようとしています。

